薬剤師による健康トピックス

物忘れ

  「あれれ?何を取りにここに来たんだったっけ?」と、元いた場所に戻って、そうだそうだと思い出す。 顔は浮かんでいるのに名前が出てこない。 思い出すまではモヤモヤし、イライラもしてしまいます。 その回数が増えてくると、不安にもおもえてきます。 脳の老化の最初に現れる症状が記憶力の低下、物忘れといわれています。   中医学では脳は「奇恒の腑」といわれるものの1つです。   「奇恒の腑」は、脳・髄・骨・脈・胆・女子胞を総称したもので、奇恒とは普通とは異なるという意味です。 形態上は中腔器官の腑によく似ていますが、機能面では、飲食物の消化や排泄物の通り道というわけではな

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漢方の特徴

二十四節気の立秋を過ぎ、暦の上では秋になりました。 日中は相変わらず暑いものの、朝晩に涼しい風が吹くことが増えて、 少しずつ秋に向かって季節が移りつつあるのを感じます。 これまで春夏秋冬、それぞれの季節の養生とその時期に起こりやすい症状、その対策等について書いてきましたが、 ひと通り季節を一巡しましたので、今回は漢方と西洋医学(現代医学)の違いに焦点をあててみたいと思います。 西洋医学では二人の大人が風邪をひいて同じ病院に行くと、同じ風邪薬を処方される場合が殆どです。 これはどういうことかというと、西洋医学では同じ疾患であれば、同じ治療薬が使われるということです。 筋骨隆々の男性であっても華奢

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なってからでは遅い!生活習慣で慢性疾患を予防しよう。

湿度が高く、気温がジリジリと高くなってきて気持ちも身体もうだるような時期ですね。 そんな高温多湿の季節を持つ日本では、漢方の起源である中国の気候と違い、慢性疾患の原因には大きな偏りがあると臨床経験上感じています。 その原因としては先に挙げたように海に囲まれている環境から、湿度が高い状態が続くことももちろんですが、内側から湿邪を作ってしまう習慣も多く見られます。 これは日本に限らずですが、便利になった現代が作り上げている部分が大きいように思います。前にもいろいろと書いていますが、今の時期で体調の悪さを感じている人も多いので、まとめて書いてみようと思います。   基本的には内側から原因を

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季節の変わり目とは?

近頃よく体がだるい、眠たいなどの声をよく聞きます。 4月は新しい環境に置かれたり、何かと慌ただしくバダバタとしてしまい自分が思っている以上に心身ともに気を消耗してしまっているのかもしれません。 〝気〝とは体温調節から始まり内臓を正常に働かせてくれたり、要らないものが外から侵入するのも防ぐ免疫力だったり、目には見えないけれど私たちの体を守ってくれている大切なものなのです。 そんな 気 が不足すると起こりやすい不調とは? ・風邪、胃腸炎、インフルエンザなどの感染症にかかる。 ・外気温の変動についていけず、疲れやすくなる。 ・胃腸の調子を崩しやすくなる。 ・日中の眠気が強く、だるい。 ・やる気がおこ

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木の芽時

桜の開花予想が聞かれる頃になりました。この時期は春の陽気を感じる日中に比べて、夜間はまだまだ寒く感じます。また「春に三日の晴れなし」といわれるように気象変化が大きいのもこの時期の特徴ですね。   昔から春は情緒不安定になりやすい季節といわれています。それは冬から春へと気候が変わるとき、自然の陽気が上昇するとともに人の陽気も同じく上昇するからだと中医学では考えるからです。 陽気の上昇が過剰になると躁状態、逆に気の不足によって十分に上昇できないと相対的にうつ状態が出やすくなります。   五行による五臓と季節の組み合わせでは春は肝と関連します。肝はストレスによる影響を受けやすい臓

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春の風と花粉症

3月になり、寒い日々の中にも暖かく春を感じる日が少しずつ増えてきました。 先日、3月5日は二十四節気の一つ『啓蟄(けいちつ)』でした。その期間は春分の前日、3月19日までです。 啓蟄(けいちつ)の啓(けい)は「開く、解放する」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」の意味で、大地が徐々に暖まり冬眠していた虫が、春の訪れを感じて目覚め、穴からはい出て活動を始める頃を意味します。虫だけではなく、土の中で息をひそめていた植物も次々に芽を出し始めます。 自然界の動植物と同じように、人間の体も冬の寒さで縮こまっていたのが、春の陽の気が高まるにつれ新陳代謝が活発になっていきます。 東洋医学では、春は五臓

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冷え③

最近は少し気温が上昇する日も出てきていますね。 ですが、温かさも出だしてきているからこそ、寒暖差で体調を崩してきている人が多くなっています。 まだまだ寒さに気を抜けない季節ですので、冷えの続きを書き上げます。   五臓で考えた残る冷えは肺陽虚と心陽虚。 肺陽虚は肺という言葉から連想しやすい、呼吸器系統に異常が出やすく、単純に咳などの症状や声が小さいなど、また東洋医学での考え方では皮膚表面などの肉体においての浅い位置は肺が司っており、肌などにも異常が出やすいです。また風邪を引くときには身体の外側から段々内側に入っていって罹患しますが、その時肺が陽虚状態であると、外邪に対しての抵抗力が落

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風邪には漢方②

前回は東洋医学から見た風邪(ふうじゃ)の考え方をお伝えしました。 そして現在「風邪(かぜ)」と言われている病気は、東洋医学でいう「風邪(ふうじゃ)」「寒邪(かんじゃ)」「熱邪(ねつじゃ)または暑邪(しょうじゃ)」「乾邪(かんじゃ)または燥邪(そうじゃ)」「湿邪(しつじゃ)」「火邪(かじゃ)」という6つの病気の総称なんです。 風邪(ふうじゃ)は比較的弱く、他の邪と徒党を組まないと悪さをできません。でも、他の邪と徒党を組むと、体の中で風のように激しく症状を出すんです。 風邪の初期には葛根湯、とか風邪の初期には麻黄湯、麻黄附子細辛湯というのは東洋医学的には嘘で、どのタイプの邪と組み合わされた風邪なの

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食積

年末から年始にかけて行事が続き、ついつい食べ過ぎたり飲み過ぎたり、また外食も増えてしまいがちなこの時期。 なんとなく体調がすぐれず食欲がわかない・ちょっと食べるとすぐにお腹が張る・鈍痛・呑酸・胸やけ・便秘や下痢・食べたいという気持ちにならないけれど食べだすと結構な量を食べてしまう、等。 このような症状を感じていませんか。   胃腸の働きは、中医学では脾胃の機能に含まれます。脾胃は飲食物の栄養を吸収し運化する主な器官です。もし食べ過ぎたり、あるいは脂っこいもの、甘い物、味の濃いもの、辛いもの、さらにお酒、生もの、果物を過食すると、直接脾胃を損傷してしまいます。   脂っこいも

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冬の養生

昨日は二十四節気の一つ「冬至(とうじ)」でした。 かぼちゃを食べ、ゆず湯に入った人も多かったのではないでしょうか。 かぼちゃはビタミンAやカロテンが豊富で、肌や粘膜を丈夫にして風邪などの感染症に対して抵抗力をつけます。また、ゆず湯は血行促進効果があり、身体を芯から温めて風邪を防ぎ皮膚を強くする効果があります。 冬至の風習は季節の養生として、理にかなったものと言えます。 中国医学の古書には、人間が心身ともに健康に生きていくためには「自然との調和」が大切であると記されています。天(自然)と人は一体であるという「天人合一(てんじんごういつ)」の考え方がその根底にあり、春夏秋冬の季節に応じた養生法を示

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