薬剤師による健康トピックス

冬の養生

昨日は二十四節気の一つ「冬至(とうじ)」でした。 かぼちゃを食べ、ゆず湯に入った人も多かったのではないでしょうか。 かぼちゃはビタミンAやカロテンが豊富で、肌や粘膜を丈夫にして風邪などの感染症に対して抵抗力をつけます。また、ゆず湯は血行促進効果があり、身体を芯から温めて風邪を防ぎ皮膚を強くする効果があります。 冬至の風習は季節の養生として、理にかなったものと言えます。 中国医学の古書には、人間が心身ともに健康に生きていくためには「自然との調和」が大切であると記されています。天(自然)と人は一体であるという「天人合一(てんじんごういつ)」の考え方がその根底にあり、春夏秋冬の季節に応じた養生法を示

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冷え②

前回の続きです。 ①『温かさが巡らないことでの冷え』 ②『外側から冷やされることによる冷え』 に続き、『③身体の温める機能低下による冷え』 について書いていきます。 漢方の中では、その”体温を生むエネルギー”は「陽」もしくは「陽気」と言われます。 東洋なんちゃらというものを見かけるときに見る白黒の円のマーク。あれは”陰陽”とよく言っていると思いますが、その陽です。 イメージ的には太陽でもいいです。地球を照らし、温めてくれていますね。 ③はその太陽の温める力が弱まっているために冷えを感じてしまうのです。 ただ単に”陽”といっても、身体にはいろいろな陽があります。 五臓六腑などもよく聞くと思います

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風邪には漢方①

本格的に寒くなり、風邪やインフルエンザが流行り出してきたとニュースでも取り上げられていますね。 こういう時、西洋医学に頼るだけではなく東洋医学を使ってみませんか? 現代医学における風邪の原因はウイルスへの感染ですが、東洋医学における「風邪」の原因は『環境』と『人』。東洋医学では、風邪を引く原因を病原菌やウイルスにではなく、人をとり巻く外的環境や、風邪を引く人そのものと考えていました。 今回は、特に前者である外的環境にスポットを当てて、東洋医学の考える風邪の原因について、分かり易くお伝えしたいと思います。 まず人が風邪を引いたり体調を崩したりする外的な要因を、東洋医学では「邪(ジャ)」と呼びます

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『健康のカギを握る体質』

インフルエンザやマイコプラズマ肺炎の記事を新聞で見かけるようになりました。 中医学では同じ症状・病名であっても異なった治療法を行うことがあります。 体質によって食、生活面での養生を見直し漢方の内容につなげます。逆に異なる病気や症状に対して同じ方法を採ることがあります。 表に出ている症状に対して、体質が異なれば治療として採る方法は異なり、症状が異なっても体質が似ていれば基本となる方法も似たものになります。これは西洋医学との考え方の違いだと思います。 なぜかというと、症状があらわれる原因は体質の不調にあると考えるからです。体質が改善されなければ、いくら表面の症状を治療しても再び同じ症状が現れます。

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秋の肌トラブル

11月になり暦の上では秋も終盤になりました。 日中は爽やかですが、朝晩は肌寒く感じるようになってきました。空気も乾燥してきて、肌のトラブルを訴える患者さんも増えてきたように感じます。私自身、手指がかさつき初めて毎日ハンドクリームを使うようになりました。肌で季節を実感する今日この頃です。 東洋医学では人間も自然の一部と考えます。人間の身体は自然界の影響を強く受けていて、自然とのバランスを保つことで健康を維持できると考えます。季節の移り変わりがはっきりしている日本では、四季それぞれに身体に受ける影響を考え、季節に応じた対応をすることが大切です。 高温多湿の夏が終わり、涼しくなると同時に急に空気が乾

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冷え

今年は10月に入ってからも温かい日が続いていますね。 来週の天気を見ても今週ほど温かくないものの、最高気温はまだ20℃を超える日が続きそうで、例年にない温かい秋のようです。 ですが、太陽の昇らない日はないように、必ず冬がやってきて必ず寒くなってきます。 そこで多くの方が訴える症状が”冷え”です。 漢方を飲もうと思っていない方も、特に足先はかなり冷たくなっている方も多いのではないでしょうか。 今回はその冷えについて書いていきます。 まず、なぜ冷えが起こるのかを東洋医学的にとらえると簡単に3つに分かれます。1つは身体を温めるエネルギー不足。2つめにエネルギーはあるものの、それを送る流れが滞っていて

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五苓散のお話

今年は台風がとても多いですね。 以前 低気圧の頭痛 でお話した五苓散について、今日は詳しくお伝えしたいと思います。 五苓散は漢方の原典である『傷寒論』、『金匱要略』に記載されている処方です。 『傷寒論』には急性熱性疾患(現代でいう風邪やインフルエンザなど)の発症から経過と治療法が記されています。記載されている症候の内、熱性疾患特有のもの(発熱、発汗など)を省いて考えると慢性疾患にも応用できることが経験的に知られています。 病邪が表から裏へ侵攻していく過程を6つのステージに分け(六病位:太陽病→少陽病→陽明病→太陰病→少陰病→厥陰病)それぞれの病期の病態と、適応処方を記しています。 後で述べる太

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連動する「こころ」と「からだ」

喜怒哀楽などの感情活動と内臓は連動しているというのが漢方の考え方です。 悩みが深いために食欲がなくなってしまったり、体調を崩してイライラ怒りっぽくなってしまったり、と思い当ることもあるのではないでしょうか。 漢方では、感情活動は五臓と関連づけ、あれこれ考える思惟活動は脳と関連づけて考えます。 同じことを考えるにしても、ひどく怒っているときと、気持ちが穏やかなときとでは、判断や決断にその時の感情が影響してしまい、後で「何故あんなことを・・・。」と後悔してしまうことも。感情と思惟が切り離せないことは多くの方が経験しているのではないでしょうか。   漢方では、人体の病因の一つに内因があり、

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「ダイエットに漢方薬!?」

9月になり朝晩が涼しくなって、ずいぶん秋らしくなってきました。 秋は「スポーツの秋」と共に「食欲の秋」でもあります。夏の暑さで食欲が低下気味だった人も、涼しくなるごとに食欲が増す季節です。食欲があることは健康のバロメーターの一つでもあるのですが、太り気味でダイエットしようと思っている人には辛い季節と言えるかもしれませんね。 ということで、今回は肥満についてのお話です。 肥満の原因は使うエネルギー(消費エネルギー)より摂取するエネルギーが多いということ、つまり、単純に言うと運動不足や過食・過飲(食べ過ぎ、飲み過ぎ)が主たる原因になりますが、体の機能が低下しているために摂取したものがうまく消費され

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子供のアトピー

アトピー性皮膚炎は見た目以上に色々複雑な病気です。 ステロイドが良いだの悪いだの結局根本治療をしない西洋医学もあれば、東洋医学も根本体質を改善するとはいえ、発症からの経過が長く、経絡がズタズタになっている状態で臓腑弁証をしても思うように効果が得られないことも多くあります。 また見た目に振り回され炎症を単純に冷やすことで逆に炎症が悪化したり、乾燥に対して潤いを与えることで悪化したりなど、アトピーで困っている人は多い中、治療はなかなか上手くいっていない人も多い病気ですね。 色々と謎の深いアトピーですが、子供と大人で考えると大きな違いが出てきます。単純に言えば、いろいろな影響をまだ受けていない子供の

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